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POWERPOP / GUITARPOP / All about MELODIC ROCK

SECRET DAKOTA RING / Cantarell

CANTARELL

CANTARELL

 ビートルズ・フレイヴァーの素晴らしいポップ・アルバムだ。カルフォルニア州ロサンゼルス出身のマルチ・インストルメンタリストSSW、アンディ・ロスのユニットのセカンド・アルバム。
 現在 OK GO のメンバー(G, Key担当、2005年加入)として知られるアンディだが、実はシークレット・ダコタ・リングとしての活動が先で、2004年にファースト "Do Not Leave Baggage All the Way" をリリースしているという。へええ。これも機会があれば聴いてみたいなあ。
 めでたく日本盤でもお目見えした、このアルバム。ラヴァーソウル〜リヴォルバーあたりの中期ビートルズと、フレーミング・リップスの音楽性を融合したような音楽を展開している。素晴らしい。曲によってはマイ・ブラッディ・ヴァレンタインやロケットシップあたりを思われる幽玄なポップをも聴かせてくれる。様々な要素が混在するが、それが散漫な印象に一切繋がらず、有機的にコンセプチュアルに、アルバムとしてひとつの世界観を形作っている。
 ちょっと音楽性は違うが思い出したのショーン・オヘイガンのハイ・ラマズ。あの系統の箱庭ポップ、密室ポップといえるんじゃないかな。ロンドンから米西海岸やハワイを夢想したショーンと、対照的に、米西海岸からロンドンやリヴァプールを夢想したアンディ。そして、それぞれのサウンドの中で構築した、疑似外国音楽、脳内妄想音楽、エキゾチシズム。うはー、こんなの大好き!
 アルバムは9曲収録(日本盤はボートラ2曲で11曲収録)と若干ヴォリュームとしては物足りないかもですが、素敵な小品です。OK GO のファンのみならず、全てのギタポ/パワポ/インディロック好きにオススメですね。
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