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SATURDAY MORNING PICTURES / It's Cool To Hate The Singer

It's Cool to Hate the Singer

It's Cool to Hate the Singer

 イギリスはロンドン南東の町・イーガム出身のデュオ SATURDAY MORNING PICTURES のデビュー・アルバム。これがピアノ・ドリヴン・ポップ/ロックで素晴らしく、オリジナル・リリースは昨年(2008年)ですが、個人的には年間ベスト級の出来といっていい。ブルー・アイド・ソウル(というか、スタイル・カウンシルに近いか) meets ベン・フォールズという感じのサウンド&歌を聴かせてくれる。
 メンバーは、ボーカルのジョニー・ウィルクスと、ピアノのトビアス・ハウンシャムのふたり。レディング・フェスで出会った二人は、やがてボーカル&ピアノのコンボとして活動をするようになったという。この辺は詳細なバイオグラフィーがないので結成した年などは不明。ピアノのトビアスは11歳の頃からピアノを始めたいい、ベネディクト修道院のオルガン奏者だった過去がある模様だ。
 その音楽性は豊かで、この最初の作品で既に完成の域にある。ポップのマスターピースといっていい。ジョー・ジャクソンビリー・ジョエルエルトン・ジョントッド・ラングレンスクイーズランディ・ニューマンベン・フォールズローラ・ニーロなどに強く影響を受けたであろう、いわゆるピアノ・ポップを展開。その感触はどこか70年代のSSW群のたたずまいのそれをも思わせたりする。
 ベスト・トラックをひとつ挙げるとすれば、アルバム・タイトルともなった M-2 の "It's Cool To Hate The Singer" だろうか。とはいえ、全11曲どれを取ってもキャッチーでフックがあり、ポップの黄金律に彩られている。美しいメロディに、ボーカル&ハーモニー、ウキウキとした躍動感。ホント捨て曲なしの素晴らしさ!
 ギターレスのバンドですが、パワーポップギターポップ・ファン、ジェントルポップ・ファン問わず、全てのポップ・ファンに激オススメの1枚です。 
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